新コース設立から3年。各コースで学びを深めた4名の生徒が語る学校生活での思い出、目指す未来とは――。
自由に語り合った座談会の様子をお届けします。

S・Hさん

リベラルアーツコース 3年生

S・Hさん

I・Yさん

特選(理数)コース 3年生

I・Yさん

F・Mさん

特選(人文)コース 3年生

F・Mさん

I・Mさん

自己発信コース 3年生

I・Mさん

特色あるコースの学びに触れ
「なりたい自分」を叶える。
いま、十文字から描く夢あふれる未来。

一人ひとりの興味関心を広げる
多彩なカリキュラム

皆さんがコースを志望された理由をお聞かせください。

F・M得意科目である国語と社会を中心に、より高いレベルで学習したいという思いがあり、特選(人文)コースを選びました。

I・M自己発信コースを選んだのは、自分の意思で未来を拓けるようになりたかったから。やりたいことは何か、将来どんな職業に就きたいのか、しっかり考えて行動できる力を身につけたかったのです。

I・Y中学時代、獣医になりたいと考えていたことから、理数系科目を中心に難関校対策のできる特選(理数)コースを志望しました。

S・Hリベラルアーツコースは他のコースに比べて受けられる授業の幅が広いのが特徴です。多様な学びに触れることで自分の得意・不得意分野を見つけられるのではと考えて、このコースを選択しました。

コースで特に印象に残っている学びについて、教えてください。

S・H英語の授業です。中学時代、先生が海外の漫画を紹介してくださって以来、ずっと好きな科目でした。リベラルアーツコースは文理問わずさまざまな授業を受けられるのですが、学んでみて一番楽しかったのはやはり英語。自分の志向を確認できるよい機会になりました。また、コース特有の学びとして、1年生で書道や音楽、裁縫などを学ぶ授業もあり、「こんな経験もできるんだ」と印象に残っています。

I・M「J-Lab.」と呼ばれる3年間の探究活動が思い出深いです。1年生では、企業にビジネスプランを提案するコンテストやSDGsに関する探究活動を経験。広く社会課題に触れていく中で、自分が掘り下げたいテーマを探し、卒業論文やポスターセッションに結びつけます。私のテーマは「日本とアメリカのカウンセリングの比較」についてです。最初は学校や企業などで心理的安全性を保つには、といった内容を考えていたのですが、留学経験などを経て、最終的にこのテーマに落ち着きました。

I・Y大きくは2つあり、1つは数学の授業です。グループワークが多いのが印象的でした。「どの数式を使うのがいいかな」「こういう解法もあるよね」と話し合いながら、1つの答えを導き出していきました。自分では思いつかないような答えが出てきたり、協力し合う姿勢が養われたりと、多くの収穫があったように思います。諦めずに最後まで考え抜く力や、論理的思考なども身についたと実感します。
もう1つは、化学の授業でナイロン紐の合成実験を行ったときのことです。何気なく使っている身の回りの製品がこうやって生み出されるのかと、興味深く感じました。複雑な実験でしたが、なんとかやり遂げることができ、達成感を覚えました。

F・M古文演習です。当時の人々の生活様式は現代とかなり異なるので、最初は作品を読んでも、いま一つ情景を想像できませんでした。ですが、演習の時間に先生が時代背景を踏まえて丁寧に解説してくださったことで、作品への理解が深まり、苦手意識を克服できました。ただ現代語訳にするだけでなく、広い視野で作品をとらえる大切さにも気づけたと思います。また、大使館や博物館などの施設見学も思い出深いです。テストが終わったときなどに希望者で訪れ、よい気分転換になりました。

I・Y施設見学は、特選(理数)コースにもあります。私たちの場合は、JAXAの関連施設や科学館などですね。

F・M群馬県にコース合同で勉強合宿に行ったこともあります。これも特選(理数)コースと共通のイベントです。レクレーションを楽しむ時間もあり、学年の垣根を超えた交流も生まれ、有意義な時間を過ごせました。合宿に参加したことで、スケジュールに沿って計画的に学習する習慣が身についたと感じます。

探究型学習、課外活動、留学。
高校生活を彩る体験の数々

コースの学び以外に頑張っていたことがあれば教えてください。

S・H学年全体で取り組んだプログラムで、企業にビジネスプランを提案するコンテストに出場しました。自己発信コースが取り組んでいるものとは別で、学校生活を豊かにするアイデアを考えるという内容でした。私たちのチームでは、折り畳み傘の傘立てを提案。生活用品の開発・販売を手掛ける大手企業でプレゼンテーションを行うなど、貴重な経験ができました。コース問わず、これほど大きな探究学習の機会に参加できるのは、十文字ならではだと思います。

I・Y吹奏楽部の活動です。他の部活動より活動日数が多く、部長も務めていたので、ハードな毎日でした。帰宅後は疲れてすぐ寝てしまったことも。それでも、テスト前にはコースの友人たちとGoogle Meetをつないで一緒に勉強し、何とか乗り越えました。十文字では難関校対策として外部講師の先生を呼んで苦手科目を重点的に学ぶ機会もあり、受験前には積極的に活用しました。

F・M私もバドミントン部の活動には、中学・高校を通して力を入れていました。また、自治部である図書部の活動も頑張ったことの一つです。栞をつくるワークショップなど、図書館の利用率を上げるためのイベントを提案・実施しました。私たちの自主性に任せてくださった先生方に、心から感謝しています。

I・M留学です。コース全員が参加する「British Hills」という英国文化を体験できる施設での語学研修をきっかけに、海外に出てみたいという思いが強くなりました。そこで、自分でエージェントを使ってニュージーランドに3カ月間の語学留学へ。初めての留学で、現地の高校生と一緒に、英語で授業を受けるのは本当に大変でした。毎日、英語の学習アプリを利用して何度も復習するなど、努力を重ねました。3年生では「トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム※」という文部科学省のプログラムにも参加。ニューヨークで現地のカウンセリング技術に触れるなど、納得のいく形で3年間の探究活動を終えることができたと思います。

「どんな夢を描くのか」
それぞれが3年間で得た答えとは

今後の展望を教えてください。

F・M大学の経営学科に進みます。将来は企業でマーケティングや商品企画に携わりたいと考えています。十文字は高大連携に力を入れていて、私も高校1年生のときに大学の経営学科の授業を聴講し、この分野に興味を持つようになりました。

I・Yもともと獣医を目指していましたが、十文字で化学や実験の面白さに目覚め、大学の化学科に進学を決めました。いろいろな研究室があり、実験もたくさんできそうなので今から楽しみです。その先は化学メーカーの研究職といった道も考えています。

S・H3年間勉強してみて、改めて英語が好きだなと実感しました。出版社などで、英語で日本のサブカルチャーを発信する、あるいは逆に海外の文化を日本語で紹介するような仕事に就きたいです。リベラルアーツコースで多様な学びに触れられたからこそ、得意・不得意分野を見極められ、柔軟な発想で将来像を描けるようになったと感じます。「好き」を掛け合わせて、私なりのキャリアプランを組み立てたいです。

I・Mその発想素敵ですね!私も英語と何かを掛け合わせて、グローバルな舞台で活躍したいと考えています。社会に役立つ女性を目指す、というのが十文字の教えとしてあるので、それはぜひ叶えたいですね。

十文字を志望する皆さんに、メッセージをお願いします。

S・H皆さんの入学を心待ちにしています。リベラルアーツコースでは2、3年生になると、ぐっと自由選択の時間が増えるので、自分だけのカリキュラムがつくれる点も魅力です。また、十文字では日頃の学習から自治部の活動まで、先生方が温かく見守ってくださる中で主体的に活動できる点も推したいです。ぜひ、ここで自分の興味関心を広げていってください。

I・Y校内の施設や設備がきれいで自習室もたくさんあり、学習には最適な環境です。私のおすすめはサイエンスパーク。簡単な実験を行ったり、少し専門的な本を読んでみたりと楽しい時間を過ごせます。他にもこういう素敵な場所が校内のあちこちにあるので、ぜひ入学を楽しみにしていてください。

F・M自分の居場所を見つけやすいと思います。十文字にはスポーツ、勉強、課外活動と自分の興味関心の赴くまま、学校生活を楽しんでいる生徒が多くいます。その中には、きっと自分に合う場所があるはずです。ぜひ、皆さんも探してみてください。また、先生方の温かい雰囲気もアピールポイントです。

I・M仲間たちと切磋琢磨できる環境があるのも大きな魅力です。私自身、コースの友人たちが主体的に行動する姿に刺激を受け、「とにかくやってみよう!」と、何事も臆せずに一歩踏み出せるようになりました。皆さんもぜひ十文字で素敵な仲間と出会い、充実した学校生活を送れるよう願っています。

※「トビタテ!留学 JAPAN」:文部科学省による、意欲と能力のある全ての日本の大学生や高校生が、海外留学に自ら一歩踏み出す機運を醸成することを目的としたキャンペーン。
新・日本代表プログラムは、将来「社会にイノベーションを起こすグローバル探究リーダー」(高校生等)や、「自ら社会に変革を起こしていくグローバルリーダー」(大学生等)として日本の未来を創る人材を育成する留学プログラム。2023 年度より開始。