4/9(金)、十文字中学校第75回入学式が厳かに実施されました。
真新しい制服に身を包んだ新入生212名を迎え、学校全体が春の爽やかな陽光をたっぷり受けながら、鮮やかに輝いて見えました。
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
明るい未来を一緒に創りましょう。
<中学入学式 校長式辞>
入学を許可いたしました212名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。
今日、皆さんは、期待と不安を持って、本校の門をくぐったことと思います。
これまで一生懸命取り組んできた受験勉強の日々を振り返ってみれば、様々な思い出が蘇ってくるのではないでしょうか。
特に、この1年は新型コロナウイルスの影響で、思うように学校にも通えない時期があって、精神的にも不安定になりがちな1年でしたが、それを乗り越えてよく頑張りました。
粘り強く困難を乗り越えた経験や、一生懸命勉強に取り組んだ経験は、これから始まる学校生活でもぜひ継続してください。
十文字の校歌は、そのまま建学の精神を表しています。
身をきたへ 心きたへて 世の中に 立ちてかひある 人と生きなむ
社会に出て役に立つ人になろうね、と謳っています。
そして、その思いを実現するために心も体も健康に鍛えましょう、ということです。
十文字の学習活動はすべてここに通じています。
自分が身につけた知識や経験から、誰かのために行動し、誰かが喜んでくれることが、そのまま自分の幸せにつながっていきます。
例えば、クラスで困っている友達や、通学途中で助けが必要なお年寄りがいて、助けてあげたときは、良いことをしたな、と思ってとても幸せな気持ちになりますね。
友達のために、家族のために、地域社会のために、日本や世界のために、と活動の範囲はどんどん膨らんでいきます。
逆に、誰かに助けてもらったら、必ず「ありがとう」と言葉を返してください。お互いに幸せな気持ちになれる魔法の言葉です。
社会に出て役に立つ、誰かのために行動する、そういったことをするために、たくさん勉強してください。勉強すると知識が増えます。知識の使い方も学びます。考える力がつきます。素晴らしいアイディアが出てきます。だから、勉強してください。
勉強するときのコツを一つ教えます。
どんなことでも「不思議だな」とか「どうしてだろう」と思って勉強してみましょう。
勉強だけではなくて、世の中のいろいろな現象を「不思議だな」という目で見ることが大事です。
ちょうど皆さんと同じ頃、私が見つけた、とっておきの不思議を教えますね。
ここに1mのひもがあります。
半分にすると、この長さは分数で言えば1/2、小数なら0.5ですね。
では、3等分にすると、分数で言えば1/3、でも小数だと 0.3333・・・
この3はどこまで続くと思いますか?
この講堂の窓よりもっと先まで、巣鴨駅をさらに超えて、地球を越えて、宇宙の果てまで続きます。
そんな途方もない数字がここに存在しているって不思議だと思いませんか?
さらに、不思議なことがおこります。これを3つ用意して足してみましょう。
1/3が3つあると1になります。でも0.3333・・・は3つ足すと、0.9999・・・になります。
同じ数字のはずなのに、一方は1,一方は0.9999・・・です。不思議ですね。
こんな風に、勉強ってとても面白いものです。
面白いと思うコツは「不思議だな」とか「どうしてだろう」を見つけることなのです。
ぜひ、みんなで不思議探しをしてみましょう。
そして、不思議を見つけたら、みんなに話してください。みんなで持ち寄った不思議から新しい発見が生まれるかもしれません。
令和3年4月9日 校長 横尾 康治
<新入生 誓いの言葉>
太陽の光に満ち溢れ、春の息吹を感じる今日、私達212名の新入生は、伝統ある十文字中学校の入学式を迎えられることを嬉しく思います。
昨年から新型コロナウイルスの影響で沢山の行事が中止になる中、本日、私達のためにこのような素晴らしい入学式を行っていただきありがとうございます。
3月、桜の咲き誇る中、新型コロナウイルスの影響で学校も行事も中々満足に行えないまま小学校の卒業式を迎えることとなりました。別れと悲しみで胸がいっぱいになりましたが、今、校舎から道に散った桜の花びらが絨毯となり、私達を歓迎しているかのように見え、別れの悲しみは消えて希望や期待で胸がいっぱいになりました。
私の目標は、無理のない計画を立て実行していく事です。今までは与えられた事をこなす日々でしたが、中学生になるという自覚を持つと共に自ら動きはたらきかけ、沢山の事を学び、あたり前の事がしっかりと出来るようにする事、礼儀を重んじ知崇礼卑な人になれるよう努力をしていきたいと思います。
同じ志を持つ十文字中学校に通う新しい友人達、素晴らしい先輩方、尊敬する先生方に時には厳しく、時には優しくご指導頂けますよう心からお願い申し上げます。
中学生であるという自覚をしっかりと胸に刻み自立した行動を心掛け、教育目標である社会の役に立つ女性になる事を目指し、日々努力を重ね向上していきたいと思います。
将来の夢に向かって進んでいく中学校生活の中で最も大切な事は、一生付き合える最高の友と出会うことです。嬉しい時、悲しい時、夢に向かっていく時、共に励まし合い、分かち合い絆を深め寄り添っていける友人に出会いたいと心から願います。そして私もまた、誰かにとってそのような存在になれるよう努力いたします。
私達新入生一同は歴史と伝統のある十文字中学校の生徒として誇りを持ち、その名に恥じぬように実りある中学校生活を送ることをここに誓います。
令和3年4月9日 新入生代表 H.K