お知らせ

高校卒業式

第73回 十文字高等学校卒業式が本校講堂にて厳かに行われました。
258名の卒業生の皆さま、ご卒業おめでとうございます。

<校長式辞>

十文字高等学校での3年間の学園生活を全うされた258名の卒業生の皆さま、ご卒業おめでとうございます。
皆さんはこの3年間、先生方や保護者の皆様のサポートの許に、勉強、生徒会活動、部活などで後輩のよい目標になってくれました。多くの生徒が文武両道を目指して日々努力し、十文字の校風を体現してくれたことを、心から感謝します。
皆さんは大学入試が抜本的に変わると言われて、その準備をしたにもかかわらず、入試改革は延期になりました。さらに、高2の3月からは新型コロナウイルス感染症の流行により、遠隔授業で高3を迎え、大学のオープンキャンパスはネット、推薦入試やAO入試も、ネットというように大きく変わりました。そのため、万全の受験準備をするには厳しい1年間でしたが、ポートフォリオを作ったり、探究学習をした経験はこれからの人生で必ず活きます。
今年3月11日で、東日本大震災から10年になります。このような大震災、今回の新型コロナウイルス感染症の蔓延などが次に何時来るか予測できません。そのために、本校の校歌「身をきたへ、心きたへて世の中に 立ちてかひある人と生きなむ」を座右の銘として、今回の経験を踏まえて、resiliency-生き抜く力-を身につけて、卒業後も世の中に役立つような女性として頑張って欲しいです。必ずしも希望通りにはならなかった方もおられるでしょうが、皆さんの人生は、大学だけで決まるものではありません。一人一人がどう道を切り開いて生き抜くかで決まります。
そのために二点、お話しします。
まず第1は、「リーダーを目指して、社会に貢献すること」です。昨日3月8日は何の日でしたでしょうか?国際女性デーです。日本を含め各国で男女平等のためのイベントが行われました。本校の卒業生野口亜弥さんも国連ウイメン日本事務所のスポーツとジェンダーのイベントのスピーカーの一人でした。
世界の国々には、3月8日に加えて、独自に女性デーを設定して祝っている国が多く、南アフリカ共和国では8月9日です。20年前の8月上旬に男女平等政策調査で訪問した時のタクシー運転手さんの言葉が忘れられません。ホテルで見たテレビで男女平等を進めるための報道が多かったので、女性デーに対する運転手さんの意見を聞きました。彼は、「この日1日だけ男女平等を強調するのでは駄目。毎日実施するべきだ」といいました。この国では、日本とは異なり、国民の多くが男女平等を意識しているのです。南アは、アパルトヘイトをなくすための運動を男女が一緒にしたという背景があり、アフリカでは、最初に国会議席の30%は女性を実現した国です。その後、それ以外のアフリカの国も南アに倣い、ルワンダの国会での女性議員の割合は2021年1月現在で世界一の61.3%、南アは45.8%で12位です。
アジア太平洋地域では、コロナ対応で大きな成果を上げた若い女性首相のニュージーランドが5位に入っています。ニュージーランドは1893年に世界で最初に女性が参政権を獲得した国です。
一方、日本女性が参政権を得た年を皆さん覚えていますか?1945年です。現在でも衆議院における女性議員は2021年1月現在で9.9%、190カ国中166位です。皆さんには、十文字での部活や生徒会活動などの経験を活かし、いろいろな領域のリーダーになっていただきたいです。
第2は、「理系への関心を持ち続けること」です。皆さんの進路先には過半数以上の方が文系学部に進学されますので、まず、その領域を極めて下さい。その上で、理系への関心を生涯、持ち続けることが、皆さんの将来の選択肢を増やして、人生を豊かにするということを知っていただきたいのです。今年、生誕151年になる十文字こと先生の得意科目は理科で、50代後半から栄養学などの勉強をされました。サイエンスパークの充実も、こと先生のお気持ちを引き継いでいます。
日本は科学技術先進国と言われていましたが、AI化に乗り遅れ、コロナ対応で日本政府のICT化の遅れが国際的に注目され、急遽デジタル庁が設置されました。実はICTだけでなく、日本の成人のScienceリテラシーが低いという調査結果があります。
先進国の成人を対象とした科学Scienceリテラシー、例えば、電子と原子の大きさの比較、宇宙の始まり、抗生物質はウイルスに効くか、レーザー光線は音波の集中させるのか等の質問があります。国際比較調査では、調査対象先進国34カ国中、ワースト4位でした。別の調査で日本の成人の読解力、数的思考力は高いのですが、Scienceリテラシーは低いのです。お話したことがあるかと思いますが、OECDメンバー国の女性科学技術者の割合が日本は最下位です。このような日本の状況を踏まえ、皆さんには、女性リーダーを目指すだけでなく、科学リテラシーも身につけていただきたいのです。

来年、2022年は本校創立100周年です。これからの予測しにくい人生をすすまれる皆さんには青春時代を過ごした本校は、心の「ふるさと」です。2年後には、本校で成人を祝う会を是非開催してください。更に成長した皆さんにお目にかかるのを楽しみにしています。
最後になりましたが、新型コロナウイルス感染症の広がりを防ぐためとはいえ、お嬢様の門出の場に、保護者の皆様のご出席をお一人に限定しましたことを大変申し訳なく思っております。この三年間、本校の教育方針をご理解のうえ、多大なご支援ご協力をいただきました。厚く御礼を申し上げます。

卒業生の入場です。
ちょっぴり緊張気味の表情ですね。
理事長の祝辞です。
卒業証書授与の様子。
在校生代表、立派な送辞でした。
この制服を着るのも今日で最後です。
6年間を振り返る20分の映像を上映しました。
笑いあり、涙ありの上映会になりました。
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